入社前に要確認!日本で働くために知っておくべき10の文化やマナー

日本で働く時に知っておくべき、日本企業ならではの細かい決まりごとがたくさんある。日本では個人プレーよりもチームワークが求められる傾向にあるため、文化やマナーをしっかりと身につけておくことは仕事のスキルと同じくらい重要だ。しかし、あまりにも常識とされており、入社後わざわざ教えてもらえないこともあるので注意が必要。新しい環境にチャレンジする際には、初めが肝心。本記事で日本の会社の文化やマナーについて勉強をし、日頃から実践しながら入社前に身につけてしまおう!


第一印象は挨拶で決まる!しっかりと元気な挨拶を

Japanese worker

みんなが忙しく働いている職場では、挨拶が貴重なコミュニケーションのひとつ。日本では、後輩が相手より先に声を出して挨拶をするのが常識だとされている。特に新入社員は顔を覚えてもらう必要があるため、誰に対してでも元気な声で積極的に挨拶をする努力をしよう。
出社時の「おはようございます」や退勤時の「お先に失礼します」などは基本だが、取引先には「お世話になっております」同僚には「お疲れ様です」などの言葉を挟んで、話し始めることが多い。「お世話になっております」や「お疲れ様です」は、会話をスムーズにするためのクッション言葉といい、相手への敬意を込めたビジネスマナーだ。
使い分けが分からない場合は、恥ずかしがらずに上司や同僚に聞いてみよう。きちんとした挨拶が出来る人はビジネスでも信頼されるため、TPOに合わせて使えるように心がけて。

性別も年齢も関係ない?名字に「さん」付けで呼ぼう

Japanese worker

日本の会社では、ファーストネームではなくファミリーネームに「さん」を付けて呼ぶことが多い。例えば「佐藤さん」「田中さん」などだ。年齢や性別に関係なく使用できるため、英語でいえばMr or Mrs/Miss/Msに対応していると考えて差し支えないだろう。
「佐藤」「鈴木」「田中」などの名字は日本に多く、同じ職場に複数人いる場合は、ファーストネームに「さん」をつけて呼ぶ場合もある。また、上司など目上の人には「さん」の代わりに「○○社長」「○○部長」「○○課長」など、役職をつけて呼ぶこともある。
ただし一点注意が必要なのは、社外の人と話す時には、自社の人に「さん」はつけず、名字をそのまま呼び捨てにすること。これは、外に出ると自社の人は身内とみなすためだ。役職をつける場合も、課長の○○といったように、名前は呼び捨てにする。内と外を区別する日本の考え方を身につけておこう。

遅刻は厳禁、早すぎてもダメ!5分前行動を心がけて

Japanese worker

ビジネスにおいて、信頼を得ることはなによりも大切だ。仕事の質以前に普段の行動も重要。遅刻をしてしまうと「自己管理ができず、社会性の無い人」という悪い印象を持たれてしまう。そのため、クライアントとの打ち合わせはもちろん、社内の会議でも早めに現地に到着し、スタンバイするのが常識だ。早く着きすぎると、先方の準備が整っておらず迷惑になる場合もあるので、5分前の到着を目安にすると良いだろう。
また、交通渋滞や急病など、どうしても遅れてしまう場合は、遅れるとわかった時点で、関係する人々に連絡を。理由もあわせてきちんと連絡すれば問題ないが、予定の時刻が過ぎてからの連絡となると、やはり信頼を損なってしまうので注意が必要だ。

力をあわせて大きな成果を!個人よりもチームワークを大切に

Japanese worker

日本の会社では、個人プレーよりもチームワークが重んじられる。そのため就職試験の際には、まわりの人と協力してうまくやっていけるかどうか見極めるための質問をされることが多い。みんなで話し合い物事を進めていくために会議が多かったり、多くの人の承認を必要とするため決裁に時間がかかったりするのも、協調性を大事にする日本の会社の特徴だ。
また、社風や部署の雰囲気によっては、自分の意見をはっきり主張しすぎると、協調性がない人だと悪い印象を持たれてしまう場合がある。意見を言うタイミングや言い方などによって印象が変わるため、まわりの様子をよく見て「空気を読む」ことが大事だ。

悪い情報こそ、すぐ共有!「ホウレンソウ」(報告・連絡・相談)を忘れない

Japanese worker

日本の多くの会社は、役割ごとに各部署にわかれており、社員はリーダーを中心に組織的に働いている。効率的に仕事を進めるためには、各個人が自分の仕事を責任をもって進めることが大切だが、個人が各々に進めるだけではチームとしての大きな成果は得られない。
そこで大事なのが「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」だ。定期的に自分の仕事の状況や課題などを上司やチームメンバーと共有することで、業務の分担や課題の早期発見が実現でき、相互に助け合いながら進めていくことができる。スピード感を求められる案件であっても「ホウレンソウ」は常に求められるのだ。
また、日本の会社では、困っていることやトラブルなどの悪い情報こそ、早く共有するべきだと教えられる。その意識がないと、話しづらいことは共有が遅くなってしまい、その結果問題が大きくなってしまうからだ。上司には相談できない些細なことがあれば、先輩や同僚に話を聞こう。各人が積み上げた経験から貴重なアドバイスをもらえるだろう。
このように、それぞれが有益な情報を共有し合うことによって、チームとしてのアウトプットを高めているのだ。

ファッションセンスより清潔感!社会人らしい格好を

Japanese worker

外見は、その人の信用度を判定するための要素となるため、日本でのビジネスにおいてもとても重要だ。日本の一般的な会社で社員に求められるのは、個性的なファッションではなく、清潔感。男性はグレー、黒、紺などのスーツにネクタイが基本スタイルだ。女性は、男性に比べ比較的自由でセットアップのスーツでなくてもOKだが、シャツやジャケットなど、オフィスワークとして適切なきちんとした格好が好まれる。スーツやシャツに皺が寄っていないか、埃がついていないかのチェックも忘れずに。一般的な傾向として、クライアント先に行く営業職のほうが、自社内で作業を行う内勤職よりもフォーマルなファッションが求められている。
最近は、夏はノーネクタイOKや服装自由の会社も増えているが、相手に不快感を与えないファッションを心がけることが大事だ。女性の場合、華美なメイクはNGだが、まったくメイクをしないのも失礼だととらえられる場合もあるので気をつけよう。

勤勉さの表れ?休憩は昼の1時間だけ

Japanese worker

日本の会社の昼休みは、1時間だけの場合がほとんど。一般的に12:00〜13:00がランチタイムとされており、その間にお昼ご飯を食べて休憩をする。企業によっては、社内に人がまったくいなくなるのを避けるため、交代で休憩をとったり、自分の仕事のタイミングで好きな時間に休憩できたりするところもある。
就業規則に公には明記されていないことがほとんどだが、昼休みとは別にタバコ休憩やティータイムなど、自身の裁量で適度に取れるところが多い。ずっと社内で作業をする事務職などは、仕事と仕事の合間に意識して少しの休憩を取ることで、仕事を効率的に進める工夫をしよう。職場ごとにルールが違うため、まわりの同僚や先輩に確認し、協力して休憩をまわすように心がけて。

定時は書面上のもの?臨機応変に残業を覚悟すべし

Japanese worker

日本では、定時9時〜18時(休憩1時間)など、1日8時間勤務と定めている会社が多い。しかし実際には、定時以外に残業をしている人も多く、長時間労働による過労死が長きにわたって問題になっている。日本の法律では、残業できる上限の時間が決められているが、会社に申告しなかったり家に持ち帰ったりと、「サービス残業」と呼ばれる無給の残業を行っている社員もいるのが実情だ。
近年は国の監視が厳しくなり、働く側の意識も変化してきていることから、ワークライフバランスを重視する企業が増えている。「ノー残業デー」や毎月最終金曜日に早く帰る制度「プレミアムフライデー」などの制度もあるが、協調性を重視する日本では、同じ部署の人が残っていると自分だけ先に帰りづらいと感じる人も多いのは事実。自分の権利を主張することも必要だが、業務の繁閑や他の人の状況も考慮し、時と場合によっては残業も発生すると覚悟しておく必要があるだろう。どうしても残業が出来ない場合は、入社前の面接時にしっかりと説明し、会社側と残業についての認識を一致させておくことが重要だ。

飲み会は仕事の一部?「飲みにケーション」で同僚との関係を築く

Izakaya
Andres Garcia Martin / Shutterstock.com

近年、アルコールを飲まない若い人が増えたり、プライベートな時間を大切にする風潮などで、会社の飲み会は減少傾向にあるものの、日本では昔から多くの会社で親睦を深める場として飲み会を開く習慣が残っている。「飲む」と「コミュニケーション」をあわせた「飲みにケーション」という言葉もあるほど、一緒に酒を飲んで本音や愚痴を吐き出すことは、仲を深めるために重要視されてきた。歓迎会、送別会、忘年会、新年会、周年パーティ、お花見など定期的に開かれる会社の飲み会は、普段ゆっくり話す時間のない仲間と交流をする貴重な機会として重宝されているのだ。
1次会は、多様な料理と飲み物が揃っている居酒屋で行われることが多く、その後は有志でカラオケやボーリングに行くのが定番。飲み会の後の〆として、ラーメンを一緒に食べに行く人もいる。すべての会とはいかなくても、歓迎会や送迎会、忘年会など節目となる飲み会には顔を出し、会社の仲間とコミュニケーションをとると、その後の仕事もやりやすくなるだろう。

タイミングが大事!休暇をとる時は周囲への配慮を忘れずに

Japanese worker

日本の会社の一般的な年間休暇は120日程度。4月下旬から5月上旬のゴールデンウィーク、8月10日前後のお盆休み、年末年始など1週間前後の大きな連休もある。フルタイムであれば、入社後6ヶ月間勤務を継続し、かつ勤務日の80%以上働くと最低10日の有給休暇が付与される。
しかし、日本では他のメンバーが勤務している中で自分だけ休みづらい感じる人も多く、有給を自由に取りづらい雰囲気の職場もあるのが現実だ。自分だけ休暇をもらう際には、できるだけ早く上司やチームメンバーに相談し、業務に支障がでないタイミング、日数で取るように心がけよう。また、他のメンバーが休暇を取る際には自分も協力するなど、みんなでフォローしあえる関係を築いていこう。職場環境は、そこにいるメンバーでつくりあげていくもの。意識すれば、それぞれが適正に休暇を取得できる良い環境をつくることができるだろう。


本記事で紹介した基礎知識を身につけておけば、日本企業でスムーズなスタートが切れるはず!もちろん会社によって文化やルールの多少の違いはあるものの、これらの基本を押さえることで、会社の一員として認められ、程なくあなたらしいパフォーマンスが発揮できるようになるだろう。

※本記事に掲載されている情報は、公開時点のものです。