この記事だけでマスターできる!日本語ビジネスメールの書き方・送り方・NGなことガイド

これから日本で仕事をする方も、読めばスムーズに日本語ビジネスメールを書けるようになる内容満載。すぐ使える例文あり、注意点、NGまで一読すべき日本語ビジネスメールガイドである。

まず知っておくべき!7つの基本ルール

日本には独自のビジネスメールのルールがあり、相手を不快にさせないようマナーにも気を付ける必要がある。怠ると最初の一文で相手を不快にさせてしまい、仕事の信頼も失いかねない。そこでまずは以下7つの基本ルールを確認しよう。

1)件名:本文の内容を簡潔に分かりやすく伝える

何を知りたくて、何を伝えたいのかが一目瞭然である件名を20文字程度にまとめよう。長すぎると送信した際、件名の末尾が切れる事がある。

ビジネスマンは1日に数十件から数百件ものメールを処理する。そのためメールを開かずとも内容がわかる件名にすること。そうすることで、受け取った相手はメールの優先順位をつけて合理的に処理でき、内容の理解も早いからだ。
例えば、
「○○社の件」
「研修の件について」
などは開封するまで内容がわからないためNG。

「〇〇社 見積もり確認依頼」
「ビジネスメール研修(10/15)実施のお知らせ」
など、開封しなくても内容がつかめる件名をつけよう。
また重要案件には【重要】【要返信】などとして他のメールと差別化する方法もある(多用注意)。

2)宛先:TO,CC,BCCを間違えずに使い分けよう

いずれも同時に同じメールが送付されるため、送り先の設定の意味を把握する。

TO:担当者、直接自分がメインにやり取りする相手
CC、BCCは、メールの内容を把握しておいてほしい相手
CC(Carbon Copy):受信者全員にアドレスが見える。
BCC(Blind Carbon Copy):他の受信者にメールアドレス、名前などが表示されない

自分が関わっている関係者でも、それぞれが面識のない場合、CCで送信してしまうと情報漏洩になりかねないので注意すること。例えば顧客全員にCCメールで一斉送信してしまうなど頻繁に起こりやすいミスだ。CCにするかBCCか迷ったときは相談すること。

3)宛名:名前以外に記載すべきこと【個人宛の場合】
相手の「会社名、部署名、氏名」の順に記載する。
株式会社○○
△△部
部長 山田 太郎 様

役職がある場合は名前の前に、フルネームがわかればより丁寧な印象だが、不明な場合は名字だけでも構わない。名前の最後には必ず様をつけること。これは敬称といって第三者に対して敬意、尊敬の念を込めて用いられる。「部長様」など役職の後にはつけない。

【複数の人に同時に送る場合】
○○会社
△△部各位

全員の名前を列挙する必要はなく、各位をつけて送る。各位とは皆様方という意味で様は必要ない。

【団体宛の場合】
個人名のない団体宛の場合は
○○会社
△△部御中
となる。御中とは個人宛の様と同じ意味。個人名には使用しない。

会社名、名前を間違えることは大変失礼。起こりがちな変換ミスを含め確認を怠らないこと。

4)本文冒頭:挨拶文で丁寧に始めよう社内、社外、シチュエーションによっても違いがあるのでバリエーションを持っていたい。本文要件に入る前に、冒頭文の後に「自分の会社名」と「名前」を名乗ること。

【社外】
:いつもお世話になっております。
:日頃よりご愛顧賜りありがとうございます。
:(早速の)ご連絡ありがとうございます。(返信するとき)
:先日は貴重なお時間をいただき誠にありがとうございました。(訪問した後など)
:大変ご無沙汰しております。(久しぶりに連絡をするとき)
:ご不在でしたので、メールにてご連絡させていただきます。(電話等不在だった時)
:何度も申し訳ございません。/度々失礼いたします。(1日に何度も連絡するとき)
:お世話になります。/初めてご連絡させていただきます。/突然のご連絡失礼いたします。(初めてメールを送る相手)
: 先日はご迷惑をおかけいたしまして大変申し訳ございませんでした。(謝罪)

【社内】
:お疲れ様です。(お互いの労をねぎらう言葉を使用)
*「お疲れ様」は、社内使用限定。社外の相手には失礼にあたるため使用してはいけない。
*「ご苦労様」は目下のものに使う言葉なので使用しないほうが無難だ。

5)本文:無駄がなく読みやすい書き方を心がけて

ビジネスメール実態調査2015によると、不快に感じるメールの特徴第1位は、文章があいまい。他には、読みづらい、情報が足りないなど内容を読み取りづらいという不満が上位に。文章が失礼であることや、誤字脱字なども不満TOP10に入る。
件名だけでなく、繰り返しになるが本文も何を伝えたいのかはっきりとさせるのは鉄則だ。さらに内容はもちろん、見た目にも配慮する必要がある。読みにくい文章は相手を不快にさせるということを心がけ、以下のことに気を付けてメールを作成しよう。

1. 1つのメールに1つの案件(要件の詰め込みは混乱、ミスのもと)
2. 囲みや箇条書きの活用、行間を適度にとる。
3. 先方からの質問などに対しては引用を活用。
4. 依頼事項がある場合は、締め切りを明確に伝える。
5. 案件の担当者を明確に伝える(誰にその作業をして欲しいのか、自社の誰が担当するのかなど)
6. 書き上げた後、基本のレイアウトができているか、内容はもちろん、見た目がすっきりまとまっているかもチェックすること。

6)文末:挨拶文で好印象に締めよう

最も簡潔でポピュラーな締め文は「よろしくお願いいたします」。これを使用していれば問題ないが、何度も先方とやり取りをしているのに毎度同じ挨拶文では味気なく感じてしまう。ここでは、状況に合わせた文末の挨拶文をいくつか紹介する。

【一般的な締め文】
・(どうぞ)よろしくお願いいたします。
・引き続きよろしくお願いいたします。
・よろしくお願い申し上げます。(より丁寧に伝えたい場合)

【取引先などやり取りがひと段落したとき】
・今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
・今後とも変わらぬお引き立てのほどお願い申し上げます。

【回答を依頼したとき】
・ご検討のほどよろしくお願いします。
・ご確認のほどよろしくお願いいたします。

【お礼・感謝】
・誠にありがとうございました。
・心より感謝申し上げます。

【お詫び】
・心よりお詫び申し上げます。
・ご期待に沿えず申し訳ございませんでした。

【断り】
・またの機会がございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
・ご期待に沿えず恐縮ですが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

7)署名:自分の連絡先を漏れなく伝える

・会社名 部署名
・氏名(英語名)
・郵便番号、住所
・電話番号/FAX番号
・メールアドレス ホームページURL
・業種によっては、定休日、休業日も記載

*********************************************
○○会社 □□部 田中 二郎(TANAKA JIRO)
〒×××-××
東京都千代田区△△ビル5F
電話 03-×××-××× / FAX 03-×××-×××
メール TANAKA JIRO@××.co.jp
**********************************************
↑このように記号を挟むとわかりやすい。

相手に好印象を与え、信用を得られる文章の作り方

1)敬語

メールでは感情が伝わりにくいため丁寧な言葉を使用する。話し言葉や私用メールとは違い敬語が基本だ。敬語の中でも間違いやすい尊敬語、謙譲語を混同しないこと。尊敬語は動作をしている人を敬いたいときに使う言葉。謙譲語は動作の受け手を敬いたいときに使う言葉だ。間違えると相手から下に見ていると取られかねないので最も注意したい言い回しの一つ。特に間違いやすい例を挙げる。

自分の上司Aの意向を社外先方に伝える場合は謙譲語を使用。
「Aが○○と申しております。」が正しい。
自分より立場が上の上司でも社外に対しては 相手より下の立場となるため、
「Aがおっしゃっている」は間違い。
ただし社内メールの場合、上司Aは自分より立場が上のため「Aさんがおっしゃっている」が正解。

2)季節の挨拶

季節の挨拶とは、本文の冒頭に季節や月の気候などを入れた挨拶文で、お礼状やかしこまった文書を作成する場合に使用される手紙の書式だ。改まった文書をメールで作成する場合でもしばしば使われる。定型文があるので季節、月を選んで引用すればよい。また地方によっても季節に違いがあるため、絶対の正解はなく、自分が感じた「桜のきれいな季節になりました」などをいれてもいい。

▼参考サイト
手紙の書き方大辞典より時候の挨拶:https://www.letter110.net/zikounoaisatsu/
メール例文.com:https://mail-reibun.com/kisetsu/

3)相手を気遣う言葉

簡潔に要件を伝えるビジネスメールを作成するのが基本だと述べてきた。が、その中にも相手を気遣う一言を添えられるか否かは、日本で社会人として軌道に乗るために重要なスキルの一つである。もらった相手の気持ちになって添えられるとベスト。何気ない一言が相手と良い関係を築く一言になるだろう。

【例:依頼するとき】
・お忙しいところ申し訳ございませんが
・ご多忙の中とは存じますが
・ご不明点がありましたら、お気軽にご質問下さいませ。

【例:感謝の一言】
・早速お返事をいただき、どうもありがとうございました。
・行き届いたお心配りに感謝いたします。
・お忙しいと思いますが、お体にお気を付け下さい。

やってはいけない!ビジネスメールのNG集

せっかくメールを作成しても敬語を間違えたり誤変換があったりでは、相手を不快な思いにさせてしまう。そうならないよう、やってしまいがちなNGポイントをあげておく。

【メール内での呼び方】
・自分の会社は「弊社」、相手の会社は「貴社」「御社」という
・自分の会社の人のことは呼び捨てにする、相手の会社の人は全て様付けで呼ぶ
 (社内の人に送るメールは「さん」付けでOK)

【NGメールにしないために】
・尊敬語と謙譲語を間違えない(間違えるということは、相手を下に見る文章になる)
・頻繁に送らない(何度も返事を急かさない)
・友人に送るようなカジュアルすぎる文体は避ける。記号や♪(^^♪などの顔文字はもちろんダメ
・同じ相手との連続したメールでも、冒頭「お世話になっております。/度々すみません●●会社の●●です。」や末尾「よろしくお願い致します」と必ず挨拶文をつける
・早朝や深夜に送らない(一般的な会社の営業時間内を心がけ、8:30〜19:00くらいに送ると良い)
・長すぎたり、短すぎる文章は避ける
・題名が「Re:」ばかりにならないよう、返信が続く場合適度に変更する
・怒るときは、メールよりなるべく電話で伝える(メールだとキツイ印象になる)
・改行しすぎ、改行なしの長文は避ける(すっきりと読みやすい文章にする)
・誤字脱字、誤変換に気を付ける(特に会社名、名前、商品名など)
・読みにくくなるので、平仮名を多用しすぎない

<一般的にひらがなを使用する言葉>
・ありがとうございます/こんにちは/こんばんは
・よろしくお願いします。(×宜しくお願いします)

<漢字・ひらがな どちらでも可>
「様」 と 「さま」
ビジネスメールでは、「様」とするほうが無難。「さま」でも間違いではないが、より親しくなってから使う。

そのままコピーして使える!シチュエーション別の例文

さて、それでは以上を踏まえてメールを作成してみよう。ここでは件名、宛名、署名を除いた、冒頭のメール例 5)本文 の部分をシチュエーションごとに例文を挙げておく。自分流にアレンジしながら活用してほしい。

【営業(商品やサービスに関する提案)】
平素は弊社商品「○○」をご利用いただき誠にありがとうございます。

〇月〇日より新商品「○○」の発売が開始されます。
なにとぞご検討のほどよろしくお願いいたします。
なお、ご注文は田中までご連絡ください。お見積もりを作成させていただきます。

何かご不明な点がございましたらお気軽にお問合せください。

【見積もり依頼】
先日は新商品のご提案ありがとうございました。

早速ですが田中様よりご提案いただきました新商品「○○」の導入を検討しております。
つきましては以下の内容で見積書作成をお願いいたします。

見積商品
1.新商品「〇〇」×100セット
 2.支払方法
 3.受け取り場所 弊社○○支店

見積書を参考に弊社にて予算調整等行うため〇月〇日までにいただけますと大変助かります。勝手を申し上げて恐縮ですが、ご検討よろしくお願いいたします。

【訪問、リモート打ち合わせのお礼】
お世話になっております。株式会社○○ 田中 次郎です。
本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただき誠にありがとうございました。

○○様から頂きましたご要望、ご質問について弊社にて検討の上、
来週●曜日(●日)までに回答させていただきます。

なお、ご不明な点等ございましたらご連絡ください。
引き続きよろしくお願いいたします。

【書類確認のお願い】(社内)
お疲れ様です。○○部 △△です。

新商品○○ 販売戦略企画書が完成いたしましたのでファイルを添付します。
ご確認お願いいたします。
お忙しいところ申し訳ございませんが、
〇月〇日の会議資料となりますので修正、変更点は
〇日午前中までにご返信いただきますようよろしくお願い申し上げます。

【打ち合わせのお願い】(社内)
お疲れ様です。○○部田中です。

新商品○○ 販売戦略会議についてご連絡します。

日時 2020年〇月〇日(〇)13:00~15:00
会場 会議室A
資料 添付ファイル

出欠連絡 〇月〇日(〇) 18:00まで(○○部田中に お願いします。)

新商品の営業活動の方針を検討する重要な会議となりますので、各自スケジュール調整を お願いいたします。

まとめ

お互い気持よく仕事ができるよう配慮することは日本で働く社会人として大切なマナーである。仕事を円滑に進めていく重要なツールとして活用できるよう、本記事を参考に、日本のビジネスルールに則ったメールを送信するよう取り組んでもらいたい。ただし、どうしても自分で確認することが難しく敬語に不安がある場合などは、臆せず社内の日本人に聞いてみよう。

 

※本記事に掲載されている情報は、公開時点のものです。